公益社団法人日本地震学会は、地震によって被災した地域の住民の方を対象にした「住民セミナー」を、岩手宮城内陸地震、東北地方太平洋沖地震、熊本地震の被災各地で、地元自治体などと連携して実施しています。これまで、学会から被災自治体などに打診して開催してきましたが、2018年度からは、被災地域の自治体などからの公募も受け付けることにしました。
この住民セミナーは、毎回「分かっていたこと、分かったこと、分かっていないこと」と題して、地震発生後に報道などで断片的に伝えられていた研究の最前線について、住民の方々からの疑問質問に対して丁寧に応えるやり取りの時間を長く取っているのが特徴です。科学的知識を一方的に伝える講演会などとは異なり、地震に遭った住民の方々の気持ちを踏まえ、できるだけ分かりやすく一から解説して疑問に応えることを心がけており、地震学の実力不足への厳しいご指摘も覚悟しております。
開催時期は、地震の1カ月後に行ったこともありますが、復旧・復興の途上の数年後に語り部・ガイドの人たちも対象にした住民セミナーとしても実施しております。
講演者となる地震学会会員の旅費や会場費も地震学会が負担できるため、特別な費用負担の必要はありませんが、会場提供をしていただけますと幸いです。被災後で、セミナー実施に人が避けない場合は、会場準備から受付なども含めて学会側で行えますので、地元住民に向けた開催の案内をしていただければけっこうです。
応募は、常時、受け付けをし、担当委員会で検討して直近の理事会で決定の後、事業の採択となりますので、地震直後のような急ぐ場合は、2,3カ月後での実施要望でも検討させていただきます。
なお、ご不明の点があれば、事務局宛にメールでお問い合わせください。
※この活動は、日本地震学会の金森博雄名誉会員が、長年の地震学の研究によって2007年に受賞された京都賞の賞金の一部を、地震災害後の被災地・被災者のために社会活動を行う資金に充当する目的で日本地震学会に寄付したことをきっかけに、学会内に設けられた社会活動基金によって行うものです。
公益社団法人日本地震学会 事務局
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E-mail:zisin“アット”tokyo.email.ne.jp
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