FAQ 6-2. 想定宮城県沖地震と貞観の大地震、及び、東北地方太平洋沖地震(2015年9月修正)FAQ

質問

想定宮城県沖地震と貞観の大地震について教えてください。また、東北地方太平洋沖地震との関係を教えてください。

質問

想定宮城県沖地震とは、地震調査研究推進本部(以下、地震本部)によりますと、牡鹿半島東方沖のプレート境界面、深さ約40kmで発生する低角(断層面がかなり水平に近い)逆断層型、M7.5前後の地震を指します。地震本部では、1978年の宮城県沖地震を典型的な例と考え、その地震のマグニチュード、余震の発生範囲、津波の最大波高を参考に長期予測などの評価をしています。

一方、貞観の大地震とは、西暦869(貞観11年)に発生したM8.3の地震で、古文書によれば、三陸沿岸や現在の宮城県付近において地震の揺れと津波で大きな被害がでており、三陸沖の巨大地震と考えられます。これだけですと、地震本部が想定してしいる宮城県沖とさらにその日本海溝側の震源域が連動した地震のようにも見えます。しかし、最近の研究から、仙台市や福島県の沿岸部において海岸線から数kmも離れたところから、 貞観大地震によるものと考えられる津波堆積物が発見され、この地震が想定宮城県沖地震(連動した地震も含む)より規模 が大きく、巨大な津波を伴った地震であることが明らかにされています。ただし、今回の東北太平洋沖地震が貞観大地震の再来であるかどうかという点については議論があります。

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