FAQ 1-3. 様々な種類のマグニチュードについて(2015年9月修正)FAQ

質問

1つの地震に対してマグニチュードは1つといいますが、1つの地震に対していろいろな名前のマグニチュードがあって、かつ、値が微妙に違うのはなぜですか?

回答

地震のマグニチュードは、原則として、震源から一定の距離の場所における地震波の振幅で表します。ところが、地震では、周期の長い(ゆっくりとした)波や周期の短い波、縦に揺れる波や横に揺れる波などいろいろなタイプの波がでるため、どの波に注目するかで、その振幅(=マグニチュード)が変わってきます。ある大きさの地震に対しては、それぞれのマグニチュードが同じになるように調節されているため、それぞれのマグニチュードの値は相互に近いものにはなりますが、一致しないケースの方が多いのです。
一般の方にとっては、分かりにくいことと思いますが、研究者にとっては、それぞれのマグニチュードの差は、地震の細かな性質の違いを表すものとして重要な意味を持ちます。象の大きさを示すのに、背中までの高さや、尻尾から鼻先までの長さ、鼻の長さや足の長さ、胴回り等いろいろ計って数値として表しているようなものだと思っていただくと理解しやすいと思います。

補足1

日本でよく使われるのは気象庁の用いるマグニチュード(気象庁マグニチュード)で これは、その振幅の大きさが、地震被害によく対応するとされる周期5秒以下の波に注目したものです。最近は、より長い周期の波に注目したモーメントマグニチュードというものもよく使われるようになってきました。(K)

補足2

地震の波ではなく、地震の被害そのものに注目したマグニチュード(FAQ 1-4参照)や、津波の大きさに注目したマグニチュードもあります。

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