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【日本学術会議】会長メッセージ「内閣府WGへの参画にあたっての基本的考え方-日本学術会議のよりよい役割発揮のための検討を求めます-」News & Topics

会員、連携会員、協力学術研究団体 各位

会長メッセージ「内閣府WGへの参画にあたっての基本的考え方-日本学術会議のよりよい役割発揮のための検討を求めます-」

令和6年4月15日
日本学術会議会長
光石 衛

このたび、内閣府は、日本学術会議の在り方に関する具体的な検討を進めるため、日本学術会議の在り方に関する有識者懇談会(以下「有識者懇談会」という。)の下、組織・制度ワーキング・グループ(以下「組織・制度WG」という。)及び会員選考等ワーキング・グループ(以下「会員選考等WG」という。)の2つのワーキング・グループを設置する旨を決定し、本日4月15日(月)、組織・制度WGの第1回会合が開催されました。第1回会合では、内閣府から、昨年12月に出された有識者懇談会の「中間報告」(令和5(2023)年12月21日)及び「日本学術会議の法人化に向けて」(令和5(2023)年12月22日内閣府特命大臣決定)(以下「内閣府特命担当大臣決定」という。)等について、日本学術会議から、日本学術会議の組織及び海外のナショナル・アカデミーについて、それぞれ資料に基づき説明を行いました。

内閣府特命担当大臣決定は、日本学術会議の組織形態の在り方について、国とは別の法人格を有する組織とするとした上で、今後、日本学術会議の意見も聴きながら、内閣府において法制化に向けた具体的な検討を進める方針が示されています。

日本学術会議は、それに先立ち昨年12月9日に開催した第190回総会において、声明(「日本学術会議のより良い役割発揮に向けた基本的考え方 -自由な発想を活かした、しなやかな発展のための協議に向けて-」)を決定しました。本声明では、内閣府から示された法人化案への懸念を指摘した上で、いずれの組織形態をとるにしても、次の点が充たされる必要があるとしました。

  1. 活動面での政府からの独立性を確保し、時宜に応じた迅速な対応を可能にするために、柔軟で自律的な組織運営を保証すること
  2. 会員及び会長の選考に当たっての独立性・自律性を確保し、会員選考の在り方は、日本学術会議により、自律的・独立的に決定されるべきこと
  3. 日本学術会議の機能強化につながるものであること
  4. 国の責任において、安定的な財政基盤が継続的に確保され、その強化がはかられること
  5. 必要不可欠な改革を有効かつ効率的に行うこと

そして、自由な発想を活かした、学術のしなやかな発展のために、法人化するか国に存置するかの議論に拘泥することなく、関係者との継続的な協議を望むことを表明しました。

その後、本年3月には、日本学術会議において、その在り方について検討を深めるため、幹事会の下に「第26期日本学術会議のあり方に関する検討ワーキング・グループ」を設置し、議論を進めています。

今後、今回設置された組織・制度WG及び会員選考等WGを中心に、内閣府において法人化に向けた具体的な検討が進められると見込まれます。日本学術会議としては、いかなる改革も学術の発展に真に資するものであるべきという観点を堅持し、第190回総会声明で示した条件を満たし、独立性・自律性が確保され、日本学術会議が社会から求められる役割を十分に発揮できるような検討が行われるよう、これらの場の議論に主体的に参画し、主張していく所存です。

引き続き、皆様の御支援、御協力をよろしくお願い申し上げます。

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