日本学術会議事務局
2022年1月27日、第321回幹事会を開催するとともに、日本学術会議の活動と運営に関する記者会見を行いました。
記者会見冒頭の梶田隆章会長の挨拶(下記のとおり)のほか、「持続可能な社会のための科学と技術に関する国際会議2021」の開催について、学術フォーラム・公開シンポジウム等の開催予定についてご説明いたしました。
幹事会資料及び記者会見で配布した資料は、日本学術会議のホームページに掲載しております。
今月13日午後、総理官邸において、昨年12月の総会で決議した要望書で求めていた岸田文雄内閣総理大臣との面談を行いました。
面談では、まず私から総理に要望書を手交しつつ、一昨年10月の第25期発足以来、学術会議が定員を満たさない状態での活動を余儀なくさせられていること、カーボンニュートラルや新型コロナウイルスへの対応など国民生活に大きな影響を与える様々な課題に直面する中で、この問題に解決が図られなければ、学術会議の活動に重大な支障を及ぼし続け、日本の学術や社会の発展にも大きな障害になりかねないと懸念していること等をお伝えし、現在の問題を解決し、未来志向で政府とアカデミアの建設的な信頼関係を構築できるよう、その第一歩としてうかがった旨を申し上げました。
あわせて、昨年4月に取りまとめた「日本学術会議のより良い役割発揮に向けて」に基づく現在の取組状況についても、国際活動の強化、科学的助言機能の強化、対話を通じた情報発信力の強化、会員選考プロセスの見直し、の4つの柱に沿ってそれぞれポイントをご説明申し上げました。
岸田総理からは、自分も学術会議との建設的な関係を作りたいと考えており、引き続き対話と意思疎通を図っていきたいとの考えが示され、より良い役割発揮に向けた日本学術会議のこれまでの取組について心強く思う、引き続き努力して具体的な成果につなげてほしいとのお言葉がありました。
会員の任命については、当時の菅総理が任命権者として最終判断したものであり、一連の手続は終了していると承知しているとした上で、今後対話を重ねていくことが重要であるとの発言があり、任命問題に関する事柄は松野官房長官が担当され、学術会議の組織・運営に関する事柄はこれまでと同様に小林大臣が担当されるとのことでした。
今回の面談で、政府と日本学術会議との建設的な関係の構築について思いを同じくしていること、会員任命問題について松野官房長官を担当に引き続き対話を重ねていくことが確認されました。
会長の責務として、松野長官との対話を通じ、日本学術会議法の定める定員が一日も早く満たされるようこの問題に取り組んでまいります。
また、先週21日、小林大臣とも面談を行いました。
菱田副会長、小林幹事(会長アドバイザー)も同席しました。
面談では、CSTI政策討議の取りまとめを受けて、小林大臣から、
といったお話しがありました。
私からは、より良い役割発揮に向けた最近の取組状況について説明するとともに、来年(2023年)のG7サミットに向け、政府と連携しながらアカデミアからのインプットをしっかりできるよう準備を進めていきたい旨を申し上げました。