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第183回日本学術会議総会及び記者会見に関する御報告News & Topics


2021年12月3日

2021年12月2日及び3日、日本学術会議第183回総会を開催しました。
総会では、政府と日本学術会議の新たな関係構築に向けての要望書、日本学術会議会則の一部を改正する規則案、の2件が承認されました。また、科学的助言機能・「提言」等の在り方の見直しや、会員選考プロセスの見直しに関する議論、総合的・中長期的課題に関する討議を行いました。
総会終了後、記者会見を行い、梶田隆章会長の挨拶(下記のとおり)のほか、「政府と日本学術会議の新たな関係構築に向けての要望書」、学術フォーラム・公開シンポジウム等の開催予定などについて御説明いたしました。
総会資料、記者会見で配布した資料は、日本学術会議のホームページに掲載しております。

記者会見冒頭の梶田隆章会長の挨拶

昨日から本日までの2日間、第183回となる総会を開催しました。
秋の総会は10月に行うのが通例ですが、今年は新型コロナウイルス感染症の影響でこの時期の開催となりました。
総会には、最大168名、常時おおむね160名程度の会員が学術会議講堂又はオンラインで参加しました。

審議はすべて公開で行いましたので、あらためての紹介は省略しますが、各議題について大変活発な議論が行われました。
総会初日の冒頭、小林大臣に学術会議講堂にてご挨拶をいただけたことも大変よかったと思います。

今回の総会においては、政府と日本学術会議の新たな関係構築に向けての要望書、日本学術会議会則の一部を改正する規則案、の2件の提案について承認をいただきました。

要望書は、会員任命問題に関する昨日の会員からの提案を踏まえて用意したもので、これまでの経緯や現状に対する危機感について述べるとともに、岸田総理との早期の面談を実現し、会員任命問題を含む様々な課題について率直な意見交換の機会とすることを、総会の総意として強く要望することを表明することとしたものです。

会則の一部を改正する規則案は、学術会議が行う意思の表出(科学的助言)について、

・「提言」の発出主体を委員会・分科会から学術会議に変更するとともに、総合的・俯瞰的な見地から、政府や広く社会に向けた提案を発表するものとするほか、

・「見解」という新たなカテゴリーを設けて、委員会・分科会を発出主体とし、専門的な見地から、提案を発表するものや、社会的な議論を喚起するため多様な意見を提示するものと定めることとしたものです。

あわせて、会則改正に伴う運用上の手続などについても意見交換を行いました。
様々なご意見・ご質問がありましたが、基本的な方向・内容については会員の理解が得られたので、総会でのご意見を踏まえて、今月末の幹事会において関連規定を整備する予定です。

このほか、今回の総会では、会員選考プロセスの見直しや、学術会議が取り組むべき総合的・中長期的な課題について、会員による活発な討議が行われたところであり、今後の学術会議の取組に反映してまいります。

学術会議としては、科学的助言機能の強化など、本年4月に取りまとめた「日本学術会議のより良い役割発揮に向けて」の具体的な取組を進めるとともに、岸田総理との率直な意見交換の機会を一日も早く持って、政府とアカデミアが建設的な信頼関係の下、より良い社会の実現に向けて力を合わせていくことを求めてまいります。

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