強震動委員会では,強震動研究の成果をより効果的に社会に役立てるための手がかりをつかむことを目的として,研究成果が社会でどのように活用されているかを知り,また,関連分野における最新の研究を学ぶため,強震動研究会を開催しております.
このたび,以下の通り研究会を実施することが決定しましたのでお知らせ致します.日本地震学会会員・非会員に限らずどなたでも参加できます.どうぞ奮ってご参加下さいますよう,お願い申し上げます.
【第42回研究会の概要】
日時:2024年1月16日(火) 講演 17:00-18:00 (開場16:30)
開催方法:現地開催およびZoomによるハイブリッド開催
会場:東京大学地震研究所1号館3階会議室 (東京都文京区弥生1-1-1)
※完全オンライン開催への変更が生じた場合は,速やかに強震動委員会のホームページにて情報をお伝えします.
参加費:無料
参加登録:完全オンライン開催への変更可能性があるため,全員参加登録が必要です(先着70名).こちらからお申し込みください..
募集開始:2023年11月17日(金)
募集締切:当日(定員に達した時点で締め切らせていただきます)
講師:林 孝幸 氏(東京海上ディーアール)
講演題目:地震保険と地震学 -相互発展に向けて-
概要:
日本では将来予測される地震災害に対して事前の対策が必須である.地震保険はその対策の一つであり今や社会生活を支える基盤の一部として重要な役割を担っている.一方で,地震リスクの特殊性から様々な課題も認識されており,保険制度改善が常に図られている.制度設計では,地震学,耐震工学,経済学,社会学など様々な分野の技術・知見が不可欠であるが,地震学研究者の立場からも制度に対して様々な疑問や課題の指摘があろう.
本講演では,建設業界から保険業界に転職したエンジニアの技術的視点から地震保険の概要や課題を紹介する.近年見られる自然災害証券や地震デリバティブ,パラメトリック保険などの地震保険類似の取り組みについても紹介する.また,これらの制度・商品設計における地震学(地震発生や強震動予測など)の有用性や技術的課題を解説し,地震保険と地震学の相互発展に向けて,地震学に対する期待と限界を議論する.
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